GAFAは世界に君臨し続けるのか? 第1回:現出する時代と相互作用
IT業界のトップに君臨する「GAFA」がアリババやNetflixに主役を譲る日はやってくるか|@DIME アットダイム
現在世界経済の覇権を握っているとされるGAFA。
Google(G)、Amazon(A)、Facebook(F)、Apple(A)の4つの頭文字からきている言葉だが、 彼らの覇権はいつまで続くのであろうか。
今回の記事では、5~10年後の2025年~2030年、20年後の2040年、30年後にあたる2050年、 そして、50年後の2070年と4つの年代に分け、GAFAが一体どのようになっていくのか、衰退するのか成長するのか、はたまた消失するのか。
また、どういった分野の企業が 台頭していくのかを分析していく。
そこでは一体どんな世界が広がるのか時代背景とともに考察を行っていきたい。
目次
1、現出する時代と相互作用 : 5~10年後(2025~2030年)
2、変化する構造と崩れる GAFA : 20年後(2040年)
3、台頭してくる者 ~新たな騎士の誕生 ~:30年後(2050年)
4、アニメの世界が実現に? 意思決定を機械に委ねる時代に突入 : 50年後(2070年)
1、現出する時代と相互作用 5~10年後(2025~2030年)
来年2020年に行われる東京オリンピック。
そこから5年後、10年後は一体どうなっているのか。
通信分野においては2020年より本格的に開始する5Gサービス(第5世代移動通信システム)が注目されるだろう。
量子コンピュータの開発とともに通信、処理速度を向上させ、技術革新のスピードを限りなく上げていくことだろう。
2026年にはアントニ・ガウディのサグラダ・ファミリアがスペインで竣工予定であり、アジアではベトナムやインドなど 地下鉄といった交通網が発展していく。
日本では、コンビニをはじめ無人のレジが普及していくとされ、キャッシュレス決済は2027年に総決済の4割になるとまでいわれている。
そんな中GAFAはいずれもその覇権を保ち続けていることだろう。
それほどまでに彼らが保持しているリソースは大きい。
携帯やパソコンを持つものは一日に一回は検索 するであろうGoogle、そしてその検索においてネット販売のSEOのトップに君臨するAmazon、 月間のアクティブユーザー数23億8000万のFacebook、そして休日にその敬愛するカスタマーが絶えない Apple。
大量の顧客データを保持する彼らの牙城は簡単には壊れないであろうし、また比肩する企業も なかなか思いつかない。
GAFAの批評家で有名なスコット・ギャロウェイなどはアリババ、テスラ、ウーバーなどを次の第5の騎士 の候補として挙げている。
実際にここ何年かでそれらの企業を耳にする機会は確実に増えている。
いずれにしても三次産業であるサービスを提供する企業であり、消費者にとって馴染みが深いという 特徴があげられる。
先述したように今では一日の中でいずれにも触れないという日を作ることは難しい。
莫大な利潤を稼ぎ、他の企業よりも抜きんでた商品を作るというだけではなく、この普及性こそGAFAのGAFA足るゆえん だと言える。
しかし、そんなGAFAの中でまずその勢いを落とし始めるものも存在すると考える。
それはAppleだ。
Appleは携帯やパソコンのハードを作る会社でなんといってもそのデザイン性、 そしてスティーブ・ジョブズのプレゼンと逸話によるところは大きい。
しかし、ジョブズが亡くなった今では、企業は成熟期に突入し、今後大きな発展は難しい。
スマートウォッチの開発や年々売り上げが上昇していることを鑑みれば、 まだまだ飛ぶ鳥を落とす勢いと思えるかもしれないが、利益率は停滞、降下気味だ。
現CEOのティム・クックはもちろん素晴らしい。
2018年8月にはAppleの株価は207.05ドル(約22,400円) であり、これはジョブズが亡くなった年の2011年10月の50.53ドル(約5,500円)と比べると3倍以上に 膨れ上がった。
それなのに勢いを落とし始めるというのは甚だ検討違いかもしれないが、現在の勢いも 亡きジョブズの功績が大きく起因している。
人々の心は移り変わりやすく次第にAppleの伝説は薄まっていく。
もちろん2030年まではGAFAとして君臨し その後も大企業として少なくとも今世紀近くは生き残るであろう企業であるが、まず四騎士の中で 脱落する企業だと考える。
あえて言わせてもらうが彼らはデザインと機能重視のハードを作成している企業に過ぎない。
言ってしまえば、プラダやルイヴィトン、ポルシェといったブランドと装飾ないのだ。
現に企業で扱うOSは今でもWindowsやLinuxが主流である。
AppleのMacは若者を中心にベンチャー企業における需要が高い。
他の三騎士GoogleやAmazon、Facebookのサービスはwebやアプリケーション、顧客情報にダイレクトにアクセス できる。
ビッグデータやAIの発展の前提にはとてつもない情報が必要だということ。
Appleは他3社に比べると情報収集という点でやや劣ると言わざるを得ない。
もし後述するホログラム搭載の携帯やウェアラブルな携帯、コンタクト型インターフェース などを開発する企業が現れると、Appleは老舗ブランドの携帯・PCの会社になっていく可能性は大いにある。
(続く)