空の上での七並べ

いがもっちの意外かも

若者が出逢っておきたい100の物語 Reserve.st

Track15 BARMY

 

男には恋い焦がれている女性がいた。

彼女とは親しい間柄ではあるが、彼女は男に対して友達以上の感覚を持ち合わせていなかった。

男は一途に恋焦がれる一方、彼女はどんどん違う男と恋愛をしていく。

男には夢もあった。

「いつか作家になること」

いつしか男は気づくことになる。

もう彼女は自分に振り向いてはくれない。

別れの時は近いだろうと。

そして男は違う女と寝た。

出逢って知り合ったばかりの女だ。

海外の小説、『時計じかけのオレンジ』から『アシェンデン』に始まり、太宰、芥川、三島など意気投合した。

その女と一夜の関係を持ち男は気づいた。

「俺は作家になりたい。作家になるには他人と人生のチューニングをずらさなければならない」

そして男は思った。

作家である前に一人の人間でありたいのではなく、

一人の人間である前に一人の作家でありたい。

そう思った。