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空の上での七並べ

いがもっちの意外かも

ハヤシライスで世界を救え!! プロローグ

 はじめに言っておくが、これはハヤシライスで世界を救おうとした壮大な人生の追体験記だ。

 〜This is a story for S store manager.

               Thank you for dear all staff〜

 アルバイト先でのなんでもない日に伝説の幕は開けた。

「俺の店を支えてくれる決め手はハヤシライスだと思う」

 S店長はそう言った。

 彼はこの4月から個人事業主としてカフェをオープンさせた。公務員という安定した職を捨ててまでどうして彼がこの決断に踏み切ったかはわからない。

「我輩は起業家である。安定などとうに捨てた!」

 彼はそう証言している。

 そんな彼はカフェの看板メニューとしてハヤシライスを添えたかったのであろう。

「そいつぁいいや! ぜひトライアンドエラーといきましょうや」

 僕は店長の話に乗った。

 こいつは合法的に食費が浮く。

 生活費を切り詰めて、いかに交際費を増やすかが死活の大学生にとってこのチャンスを逃さない手はなかった。

 ……などとやましいことを考えていたことは決してない。

「おおよ。世界一美味しいハヤシライスを作ってやらぁ!」

 こうして僕たちのあくなきハヤシライス探求道は幕を上げるのだった。

 もう一度言っておこう。

 これはハヤシライスを世に広めようとした二人の英雄の物語である。